2021.02.02

【塾長コラム】ここがヤバイよ学習指導要領改訂!その①

学習指導要領改訂は、約10年に1度のペースで大改訂が行われます。我々の世代では「ゆとり」「脱ゆとり」と名付けられたものがあります。

学習指導要領が改訂されると、それに合わせて教科書も改訂されます。そのため、学校教育の水準が変わるので、教育を受ける子どもたちの人間形成・価値観の形成に大きくかかわってきます。

今回の改訂は、歴史に残るような大改訂になり、それはすでに、2020年4月から小学校で始まっており、2021年4月からは中学校、2022年4月からは高校で本格的に実施されます。

学習指導要領の改訂では、教科的な内容の変更(習うもの、習い方が変わる)だけでなく、学校での授業時間数の変更まで決められます。教科的なところと、時間数的なところは、小学校・中学校・高校と分けて、次回以降でお話できればと思います。

図1

新・学習指導要領では、確かな学力の育成と、心身の健全な発達を目標としており、実現するために、すべての教科を通して「①知識および技能」「②思考力・判断力・表現力」「③学びに向かう力、人間性」という資質・能力を育成していくことを柱としています。

図2

これらの資質・能力を育成するためには、これまで以上に学習の質を高め、上にまとめた「主体的な学び」「対話的な学び」「深い学び」を実践していく必要があります。「主体的な学び」「深い学び」はイメージを沸かせやすいと思いますが、「対話的な学び」はピンときにくいと思います。ただ、「対話的な学び」はこの3つの中で最も重要です。

対話を通して自分の考えを相手に伝え、相手がそれを受け入れてくれることは、自ら取り組んでいきたくなる性質(主体性)を持っており、さらに、自分一人で取り組むよりも多様な情報が入ってくること、相手に伝えるために自分の考えをより確かで構造化するようになり、深い学びへとつながります。

そのため、3つの「学び」を育成する上で「対話」を欠かすことはできないのです。