2020.11.07

数学の基礎の極意(集合編)

こんにちは。福山市の個別指導塾「個別指導のグランアシスト湯野教室」の橋本です。

橋本が今まで見てきた中学生を中心に、苦戦する様々なポイントについて不定期にお話しさせていただく『数学の基礎の極意』のコーナーです!
第3回は『集合(もの・数の集まり)編』になります。

中学1年生が数学を勉強していくと、始めてぶつかる・分かりにくい分野が『集合(もの・数の集まり)』になります。
この分野は現代数学の根幹であるがゆえに、早いうちから少しずつ『集合』に慣れさせていきたいということから重要視されている分野です。
なかなか理解するのが難しい分野ですが、簡単に説明してみようと思います。

数学(中学・高校)での『集合』とは、『数の集まったもの』と理解していただければ大丈夫です。
中学数学教科書に出てくる『集合』は『整数の集合』と『自然数の集合』ですね!
今回は『整数の集合』の性質を具体的にみていきましょう。

『整数の集合』とは、『整数すべての集まり』です。
その『整数の集合』では、どのような計算ができるのか?というようなことが現代数学では重要視されています。
例えば、

①(整数)+(整数)=(整数)
②(整数)-(整数)=(整数)
③(整数)×(整数)=(整数)

となることは、どのような整数を2つ取ってきて計算してみても、簡単に確認できます。
例として、写真の①、②、③の計算を見れば理解してもらえるかと思います。

写真1

では、わり算はどうでしょうか?

④(整数)÷(整数)=(整数)

はどのような整数で計算しても整数になるのでしょうか?

答えは〈NO〉です!

写真2

簡単な例を写真の④で確認していただくと、わり算の結果が『分数』になってしまっています。
『分数』は『整数』ではありませんよね!なので『整数の集合』の中では〈わり算は常に成り立たない〉ということになります。
もちろん2÷1=2となるのでわり算が成り立つこともあるのですが、『成り立たないことがある』ということがとても重要です!
ちなみに、現代数学の専門用語で『整数の集合』のようにたし算・ひき算・かけ算が成り立つ集合は『環〈カン〉』と呼ばれ、非常に重要な研究対象になっています。
もしも、興味を持たれた方がいらっしゃれば、ぜひ『環論』で検索してみてください!

今回は『集合について』をざっくりと説明してみました。
少し専門的な話になって、中学生にとっては難しく感じたことと思いますが、
高校生になるとよりレベルの高い集合の勉強をすることになるので、早めに慣れてしまいましょう!

次回は『文字式 編』を予定しています。
お楽しみに~!