2022.10.11

広島県の高校入試の英語問題の傾向と対策

広島県の公立高校入試は令和5年度から大きく変わることを知っていますか?

今までの筆記試験の他に、「自己表現」という項目が追加されます。
「自己表現」は広島県独自の取組。5分以内に自身について得意なことや頑張ってきたことなどをアピールし、その内容について面接官がいくつか質問をします。広島県教育委員会がこの「自己表現」を取り入れた目的は、受験者が自分について理解するためや自分の意見を相手にわかりやすく伝える力を育むためです。

一方、「自己表現」以外の学力検査の内容は、例年と大きく変わらないと予想されます。今回は、広島県の公立高校入試の英語問題について傾向や対策をご紹介します。

【参考】広島県教育委員会HP 公立高等学校入学者選抜制度の改善について

 

広島県公立高校入試英語問題を解くために必要な力

広島県の公立高校入試問題で高得点を狙うために必要な力はアウトプットする力です。
「自己表現」においてもコミュニケーション能力や表現力が問われますが、筆記試験においても同じです。応用問題へ対応する柔軟な学力が必要とされます。

広島県の問題は、他府県の入試問題と比較して、思考・判断・表現を問う問題が多いのが特徴。単に文法や単語の知識があるだけでは不十分です。
基礎学力をしっかりと身に着けた上で、英語で自分の意見を書いたり、人に説明したりするなど、アウトプットできるトレーニングをしましょう。

英語_広島県

 

広島県公立高校入試問題英語過去問の分析と対策

広島県の公立高校入試の英語問題は、例年4つの大問で構成され、リスニング・リーディング・ライティングの力が問われます。受験生に特に注意してほしいのは、次の2点です。

(1)すべての大問の中に英作文(表現問題)が入っていること
(2)長文問題では要約した問題が出題されること

英作文の問題では、自分の考えを述べたり、シチュエーションに合わせた会話文を書いたりする必要があります。

また、長文は出題される2題とも、設問の最後に全文を要約したような問題が出題されます。小手先の読解力では理解できない難易度の高い問題です。

過去5年間の過去問を分析しましたので、大問ごとに傾向や特徴を詳しく解説します。

 

■ リスニング問題の傾向

過去5年間の過去問を分析すると、大問4つの中でもリスニングは比較的解きやすい問題。4つの選択肢から答えを選ぶ問題は、基礎的な力があれば解くことが可能です。しかし、リスニングの後半の問題では、聞き取った内容をもとに自分の意見や考えを英作文しなければなりません。ここでもアウトプットできるか力を問われます。

■ グラフや図を含む対話長文読解の傾向

大問2つ目は、対話形式の長文読解です。こちらは例年、グラフや図などの資料が登場します。問題を解く前に資料を読み込むことがポイントです。また、図やグラフに、国際的なトピックやSDGsに関するものも登場しているので、入試に向けて様々なニュースに関心を向けておくといいでしょう。「自己表現」でも活用できるはずです。

■ 長文読解の傾向

大問3つ目は、対話形式ではない通常の長文問題。大問2の長文に比べて文法に関する知識も問われるので、読解力に加えて、英文法の正確な知識も必要です。

最後に要約の問題や本文を理解したうえで出題される問題が設置されているので、設問に目を通してから本文を読むことをおすすめします。

■ 会話や図をもとにした英作文の傾向

過去5年間の問題で、一番形式が変わっているのは大問4です。大問4はすべて英作文して答える問題なので、かなり難易度が高いです。以前はメール文などの空欄に適切な文章を英作文する問題でした。直近2~4年間の過去問ではイラストを用いた対話形式の空欄に当てはまるセリフを書く問題へと変わっています。また、令和4年度の問題では、さらに小問が増え、図を読み取って自分の意見を書く問題が出題されました。単語や文法の知識に加え、まとまりのある文章を書く力も必要になります。

広島県高校入試

 

 

広島県公立高校入試に向けたおすすめの英語勉強法

問題を見るだけでも自分に解けるかな…と不安になってしまいますよね。ですが、入試問題に合わせて対策を進めることで、着実に英語の力は伸ばせます。リスニング・リーディング・ライティングの3つの分野に分けておすすめの勉強法を紹介します。

■ リスニングの勉強法

リスニングは意外と対策しない人が多い分野。どうやって勉強したらいいかわからないという人も多いのではないでしょうか。

実は、リスニングは日ごろ学校や塾で受けている授業の中で少し意識するだけで、着実に力を伸ばすことができます。その方法は、聞こえたままの正しい発音で音読することです。

リスニングで英語を聞き取れないのは、自分が認識している発音と正しい発音との間にズレがあるからです。授業の中で音読や発音練習をするときは、聞こえたままの音で読み、正しい発音を身につけましょう。

それに加えて、文法や単語・連語の知識を増やすことにも取り組んでくださいね。文法や語彙はリスニングだけでなく、リーディングやライティングを支える基礎の部分になります。

 

■ リーディングの勉強法

リーディングは、数をこなして慣れることが重要です。できれば毎日1題は取り組みたいですね。長文の勉強が一番つらいかもしれませんが、長文の問題は配点の大部分を占めますので、コツコツ頑張りましょう。

英語な苦手な人は、中学校で使っていた1・2年の頃の教科書の内容を読むことからスタートしてもOK。書かれている内容が理解できれば、次は長い文にも挑戦しましょう。各都道府県の過去問がネット上に公開されているので、様々な問題にチャレンジしてみましょう。

 

■ ライティングの勉強法

広島県の問題すべてに登場する英作文の問題。対策せずに臨むのはもったいないです。英作文に慣れておくか否かで得点も大きく変わるでしょう。
まずは過去問をチェックし、どんな雰囲気の問題かを見てください。状況に合わせて英作する問題や、自分の考えを述べるものまで様々です。英作文はなるべくつづりや文法にミスがないよう、簡潔に書くことが重要です。

教科書に載っている会話での重要表現(買い物・道案内・電話対応・人を誘う表現)なども必ず確認しておきましょう。また、自分の意見をまとめるトレーニングは英検3級の筆記問を活用するのも効果的です。過去問や例題がネット上に公開されていますので、ぜひ挑戦してみてください。

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